vol.191BRANDING
ブランド戦略と組織文化、事業戦略の統合— ブランド戦略の基礎と実践現代では多くの産業が成熟し、機能や価格だけで差別化しにくくなっているため、ブランドが顧客の選択を左右する決定的要素になっています。「ブランド」は単なるロゴや広告ではなく、顧客が商品・サービスを通じて感じる一連の価値――すなわち「期待・信頼・経験」の集合体であり、組織の事業戦略と文化(組織風土)に根ざした経営資源です。
近年の環境変化(市場成熟、消費者行動の変化、テクノロジー進化など)は、ブランドを単なるマーケティング領域として扱うだけでは不十分であることを示しています。ブランドを「経営の中核」に据え、組織・戦略・実行を統合することが、持続的なブランド価値(ブランド・エクイティ)構築の鍵です。
本記事では、事業戦略と組織文化、そしてブランド戦略の3つが一貫して機能するブランド統合の基本について紹介していきます。