vol.187Vision-making
共感なき組織が生み出す”不幸”と、ビジョン明確化の重要性社員は会社に人生を預け、会社は社員に安定を与える——そんな暗黙の信頼関係が、長い間、企業経営の基盤を支えてきました。しかし、いまその前提はとっくに崩れ、経営環境は不確実性の高い「VUCA(ブーカ)」の時代に突入。テクノロジーの進化や社会構造の変化によって、ビジネスのスピードもかつてないほど速くなりました。そして何より、働く人々の価値観そのものが多様化していることが、企業と社員の関係を大きく変えています。
いまは「自分らしく働けること」や「社会に貢献できる仕事をすること」に価値を見いだす人が増える一方で、企業側もこれまでのように「利益を上げること」だけが企業の目的ではなくなりつつあります。こうした時代背景の中で、企業と社員の関係を結び直す鍵となるのが「ビジョン」です。
本記事では、「ビジョンと会社、そして社員との関係」というテーマを通して、「なぜビジョンが企業経営において欠かせないのか」、そして「なぜ『ビジョンに共感できない社員』がいると組織に不幸が生じるのか」について紹介していきます。