Brand Strategy / BX

Vol.163

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ストラテジック・デザイナー

T.M.

ファシリテーションとは|決まる会議をつくる

- 場を仕切るのではなく、問いと合意の流れを設計する

この記事の対象:
経営者事業責任者広報・ブランド責任者
ファシリテーションとは、会議を円滑に回す技術だけではない。目的、問い、発言の順番、決め方を整え、参加者が同じ方向へ進める状態をつくる設計そのものだ。会議が進まない会社は、判断の過程が不明確になっている可能性がある。
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経営者事業責任者広報・ブランド責任者
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この記事でわかること

  • ファシリテーションの意味
  • 会議が進まない理由
  • 合意形成の進め方
  • PROJECTSに見る対話設計
  • BOELの見方
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なぜ会議が前に進まないのか

なぜ会議が前に進まないのか

目的と決め方が見えないから

目的と決め方が見えないから

会議が長い、意見が出ない、最後に何も決まらない。こうした状態は、参加者の意欲だけの問題ではない。多くの場合、何のために集まり、どこまで決め、どの基準で選ぶのかが見えていない。部署ごとに言うことが違う会社では、会議のたびに前提がずれやすい。進行役に必要なのは声の大きさではなく、場の目的をそろえる力である。まず問いを決め、話す順番を決め、最後の判断方法を決める。そこから会議は動き始める。

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ファシリテーションとは何か

ファシリテーションとは何か

意見を並べる場から、決める場へ導く

意見を並べる場から、決める場へ導く

ファシリテーションは、司会のように話す順番を回すだけの役割ではない。人の考えを引き出し、違いを整理し、決めるための道筋をつくる役割そのものである。発言を増やすだけでは、合意は生まれない。意見の背景を聞き、共通点と違いを分け、何を選ぶかを見える形にする必要がある。これはインナーブランディングや経営方針の浸透にも関わる問題だ。言葉がそろわないまま会議を重ねても、組織は同じ方向へ進めない。対話の設計こそが、共通の判断を支えることになる。

何を準備すればよいのか

何を準備すればよいのか

問い、順番、決め方を先に設計する

問い、順番、決め方を先に設計する

準備とは資料をそろえることだけではない。最初に、その会議で解く問いを一つに絞る。次に、発散、整理、選択の順番を決める。最後に、誰がどの基準で決めるのかを明らかにする。ここがあいまいだと、話し合いは感想の交換で終わる。会議の目的が情報共有なら、決める場にしない。意思決定が目的なら、結論と次の行動まで進める。場の型を先に決めることで、参加者は安心して考えを出せる。

対話は、どう会社の軸になるのか

対話は、どう会社の軸になるのか

問いを重ね、向かう先を言葉にする

問いを重ね、向かう先を言葉にする

PROJECTSの「アユムホーム」では、代表の思いを起点に、何度も対話とワークショップを重ねている。そこで問われていたのは、家をどう売るかではなく、私たちはどこへ向かうべきかということだった。施主と職人が歩幅を合わせて家をつくる姿勢を、ブランドの核として言葉にした事例である。

会議も同じである。意見を出すだけでは、会社の軸にはならない。問いをそろえ、背景を聞き、選ぶ理由を言葉にすることで、対話は判断の土台へ変わる。

合意形成はどう進めるのか

合意形成はどう進めるのか

発散、整理、選択の順で迷いを減らす

発散、整理、選択の順で迷いを減らす

合意形成で大切なのは、早くまとめることではない。まず、違う意見が出る余白をつくる。次に、出た意見を似たもの同士でまとめ、何が論点なのかを見えるようにする。最後に、目的に照らして選ぶ。反対意見を消すのではなく、なぜ違うのかを扱う。これにより、少数の声も判断の材料になる。ブランドガバナンスや部門横断の取り組みでも、同じ順番が効く。ばらばらの言葉を一度出し切り、会社として選ぶ言葉へ整える。

組織にどう根づかせるか

組織にどう根づかせるか

会議の技術ではなく、判断の習慣にする

会議の技術ではなく、判断の習慣にする

進行役だけが上手になっても、組織の会議は変わりにくい。大切なのは、会議ごとに目的、問い、決め方をそろえる習慣である。参加者も、ただ意見を言うのではなく、何を決める場なのかを理解して参加する。会議後には、決まったこと、決まらなかったこと、次に試すことを短く残す。これを続けると、会議は人に依存しにくくなる。組織は、話し合う文化から、決めて動く文化へ少しずつ変わる。

ファシリテーションは意思決定の設計である

ファシリテーションは意思決定の設計である

Design the Decisionが、話し合いを行動へ変える

Design the Decisionが、話し合いを行動へ変える

BOELは、ファシリテーションを会議をうまく回す技術としてだけでは捉えない。会社が何を問い、どの基準で選び、誰と合意するのかを整える設計だと捉える。話し合いは、結論を急ぐ場ではない。会社の判断軸を育てる場である。Design the Decisionは、その場に必要な問い、順番、合意の形を明らかにする。会議が変わると、発信、採用、事業の進め方も変わる。組織は、言葉をそろえながら前へ進む。

著者について

対話と合意の流れを整え、組織の判断が前へ進む場を設計するストラテジック・デザイナー。

この記事のテーマ

#ファシリテーション#チームビルディング#組織デザイン#ブランディング#インナーブランディング

FAQ

ファシリテーションとは何ですか?
ファシリテーションとは、会議を円滑に回すだけではなく、目的、問い、発言の順番、決め方を整え、参加者が同じ方向へ進める状態をつくることです。
何を準備すればよいのか?
「問い、順番、決め方を先に設計する」と捉えることが要点です。合意形成の進め方を手がかりに、今ある取り組みや接点を一つずつ見直すと整理しやすくなります。
組織にどう根づかせるか?
まずは「会議の技術ではなく、判断の習慣にする」という考え方で、一つの接点や判断に絞って試します。最初から全体を変えず、結果を見ながら少しずつ広げていく方法が現実的です。
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