ブランド連想とは|選ばれる認識を設計する
- 第一想起を狙う前に、顧客の頭に残る意味と体験を設計する
この記事でわかること
- ブランド連想とパーセプションのちがい
- 第一想起の前に設計すべき接点
- カテゴリー想起と意思決定の関係
- 事例に学ぶ地域体験の認識設計
- パーセプション設計とDesign the Decision
INDEX
なぜ知られていても、選ばれないのか
ブランド連想とは何か
第一想起は、どう生まれるのか
地域の第一印象は、どこでつくられるのか
パーセプションは、どう設計するのか
ブランド連想を育てるには、何から始めるべきか
パーセプション設計は、選ばれる理由の意思決定である


なぜ知られていても、選ばれないのか
なぜ知られていても、選ばれないのか
認知ではなく、意味づけられた記憶が不足している
認知ではなく、意味づけられた記憶が不足している
ブランドの認知度が高くても、顧客が購入や相談の場面で思い出さなければ、選択にはつながりません。さらに、名前を知っているだけでは、競合とのちがいも、選ぶ理由も生まれません。
必要なのは、ブランド名といっしょに思い出される意味です。「この課題ならこの会社」「この価値観ならこのブランド」と結びつく記憶があると、顧客は検討の入口で自然にそのブランドを候補に入れます。ブランド連想(ブランドと結びついて思い出される意味や印象)は、認知を選択へ変えるための認識の設計です。


ブランド連想とは何か
ブランド連想とは何か
顧客の頭の中で、ブランドと意味が結びつく状態
顧客の頭の中で、ブランドと意味が結びつく状態
ブランド連想とは、顧客がブランドに対してもつイメージ・感情・期待・利用場面・価値観の結びつきです。ロゴや広告だけでつくられるものではなく、サービスをつかった経験、担当者の対応、Webサイトの言葉、店舗や空間の印象、SNSで見た情報など、いくつもの接点のつみ重ねから生まれます。
そのため、ブランド連想は「何を言うか」だけでなく「どの体験で、どんな記憶をのこすか」を設計する必要があります。ここに、ブランド体験を設計する役割があります。


第一想起は、どう生まれるのか
第一想起は、どう生まれるのか
検討前の小さな接点が、選択の入口をつくる
検討前の小さな接点が、選択の入口をつくる
第一想起とは、顧客がカテゴリーや課題を考えた瞬間に、まっ先に思いうかぶ状態です。ここでは、ただ露出の量が多いことだけでなく、顧客の文脈に合った記憶がのこっているかが大切になります。
たとえば、まだ具体的な検討を始める前に見た記事、検索結果で出会った言葉、知人から聞いた評判、利用したあとにのこった印象が、あとの選択を左右します。ブランドは、選ばれる瞬間だけでなく、その前につみ重なる接点を設計する必要があります。


地域の第一印象は、どこでつくられるのか
地域の第一印象は、どこでつくられるのか
空港を、地域体験の入口として再定義する
空港を、地域体験の入口として再定義する
PROJECTSの「函館空港」では、空港をただの通過点ではなく、地域体験のはじまりとしてとらえなおしています。到着した瞬間の情報・空間・言葉・視覚表現が、旅行者の地域への期待や記憶をかたちづくります。
これはブランド連想の実践例です。人は地域をおとずれる前から、そして到着した瞬間から、頭のなかに印象をつみ重ねます。空港が「移動する場所」から「函館らしさに出会う入口」へ変わると、地域そのものの見られ方も変わります。認識の設計を具体的な体験へ落とし込む参考として、PROJECTS「函館空港」を参照してください。 https://www.boel.co.jp/projects/hakodate-airport/


パーセプションは、どう設計するのか
パーセプションは、どう設計するのか
一貫した言葉・視覚・行動で、想起の手がかりをつくる
一貫した言葉・視覚・行動で、想起の手がかりをつくる
パーセプション設計(顧客にどう認識されるかを設計すること)では、顧客にどんな意味で思い出されたいのかを先に決めます。そのうえで、言葉・ビジュアル・接客・サービス設計・空間・デジタル体験を横断して、同じ意味が自然に伝わる状態をつくります。
大事なのは、すべてを同じ表現にそろえることではありません。接点ごとの役割に合わせながら、受け手の頭のなかに同じ方向の記憶がのこるように設計することです。Design the Decision(意思決定を設計する考え方)の見方では、これは「何を覚えてもらうか」を事業とブランドの判断として決める行為です。


ブランド連想を育てるには、何から始めるべきか
ブランド連想を育てるには、何から始めるべきか
残したい記憶から逆算して接点を設計する
残したい記憶から逆算して接点を設計する
まずやるべきことは、ブランドが顧客の頭のなかでどの言葉・感情・利用場面と結びつきたいのかをはっきりさせることです。つぎに、その連想が生まれる接点を洗い出します。Webサイト・営業資料・店舗・採用活動・SNS・カスタマーサポートなど、顧客がブランドを判断する場面は想像以上に多くあります。
そのうえで、各接点に「どの記憶をのこすか」をわりあてます。ブランド連想は一度で完成するものではありません。接点ごとの小さな体験をつみ重ね、顧客が必要なときに自然と思い出せる状態を育てていきます。


パーセプション設計は、選ばれる理由の意思決定である
パーセプション設計は、選ばれる理由の意思決定である
Design the Decisionが、認識をブランド体験へ変える
Design the Decisionが、認識をブランド体験へ変える
BOELは、ブランド連想を広告や認知施策だけの問題とは考えていません。顧客が何を思い出し、どんな意味でくらべ、どの理由で選ぶのかは、事業・組織・体験が一体となってつくるものです。
だからこそ、パーセプション設計は「どう見られたいか」ではなく、「どの理由で選ばれるブランドになるのか」を決める仕事です。Design the Decisionは、その決定を言葉・視覚・行動・体験へ落とし込みます。選ばれる認識は、偶然に生まれるものではありません。ブランドが未来の顧客にのこす記憶を、意図して設計することで育っていきます。
著者について
市場の認知、顧客接点、ブランド体験を結び、選ばれる理由を設計するストラテジック・デザイナー。








