顧客や従業員の体験を可視化するサービスブループリント
- 顧客体験と社内運用をつなぐ図
この記事でわかること
- サービスブループリントとは
- 体験と業務のつなぎ方
- ジャーニーとの違い
- 作成に並べる要素
- 改善への使い方
INDEX
なぜ改善しても体験はよくならないのか
サービスブループリントとは何か
ジャーニーマップと何が違うのか
何を並べれば作れるのか
どんな効果があるのか
作成時に注意することは何か
サービス設計はブランド体験につながる


なぜ改善しても体験はよくならないのか
なぜ改善しても体験はよくならないのか
顧客の行動と社内の動きを同じ図で見る
顧客の行動と社内の動きを同じ図で見る
サイトを直した。窓口の言い方も直した。それでも体験がよくならない。こういったことが起こる理由は、顧客が見ている場面と、その裏で動く社内の流れを別々に見ているからだ。
顧客は、問い合わせ、申し込み、利用、更新などをひと続きの体験として受け取る。一方で社内では、営業、制作、管理、サポートが別々に動く。このズレが、待ち時間、言い直し、判断の遅れとして表面化する。
サービスブループリントは、そのズレを一枚で見るための図です。表に出る接点だけでなく、裏側の確認や支える仕組みも並べることで、どこから直すと体験が改善するかを話し合いやすくするのだ。


サービスブループリントとは何か
サービスブループリントとは何か
表の接点と裏の仕事を一枚で見る
表の接点と裏の仕事を一枚で見る
サービスブループリントとは、サービスが生まれてから届くまでの流れを、時間に沿って整理する図のこと。顧客の行動、顧客から見える接点、顧客から見えない社内の対応、そしてそれを支える仕組みを分けて並べる。
大事なのは、きれいな図を作ることではない。顧客が困る場面の裏で、どの部門のどういった作業が関係しているかを見ることにその本質がある。
例えば、申し込みフォームが分かりにくいとしよう。そういった場合、ページ画面だけを直すのではなく、入力項目、確認の手順、担当者への引き継ぎまで総合的に見る必要があります。体験は、表の見え方と裏の運用がそろった時に変わる。
ジャーニーマップと何が違うのか
ジャーニーマップと何が違うのか
感情だけでなく、提供する側も見る
感情だけでなく、提供する側も見る
カスタマージャーニーマップは、顧客がどのように知り、考え、行動し、どこで迷うかを整理する時に役立つ。顧客の目線をそろえるための地図だ。
一方でサービスブループリントは、その体験を支える側まで見る。申し込みの裏で誰が確認するのか、どの情報が必要なのか、どの基準で判断するのかまで考えた上で配置していく。
つまり、ジャーニーマップが「顧客はどう感じるか」を見る図なら、ブループリントは「その体験をどう届けているか」を見る図ということになる。両方を組み合わせると、課題の見立てと打ち手がつながる。
何を並べれば作れるのか
何を並べれば作れるのか
行動、接点、裏側、支える仕組みを置く
行動、接点、裏側、支える仕組みを置く
はじめから細かい図を作ろうとすると、手が止まってしまうので、まずは顧客の行動を時間の順に配置していく。次に、Web、メール、店舗、担当者など、顧客から見える接点を置いていく。
その下に、顧客から見えない社内の対応を置く。確認、手配、承認、記録、情報の共有などといったことだ。さらに下に、それらを支える情報、ツール、ルール、人の役割を配置する。
この四つを並べるだけでも、体験のどこに無理があるかが見えるようになる。大切なのは、全部を正確に書き切ることではなく、次の判断に必要な流れを可視化することにある。
どんな効果があるのか
どんな効果があるのか
部門のズレを減らし、直す順番を決める
部門のズレを減らし、直す順番を決める


作成時に注意することは何か
作成時に注意することは何か
細かくしすぎず、判断に使える粒度にする
細かくしすぎず、判断に使える粒度にする
よくある失敗は、最初からすべての業務を入れようとしてしまうことだ。図が大きくなりすぎると、誰も読めず、会議の資料で終わってしまう。
まず決めるべきは、どの体験を扱うか。問い合わせなのか、購入後の支援なのか、契約の更新なのか。範囲を絞ると、必要な部門と必要な情報も見えてくる。
もう一つ大切なのは、現場の人を早い段階で入れることです。実際の手順を知る人がいないと、見た目はきれいでも、運用に使えない図になってしまうので注意したい。
サービス設計はブランド体験につながる
サービス設計はブランド体験につながる
約束を日々の運用で守る
約束を日々の運用で守る
ブランドは、ロゴや言葉だけで伝わるものではない。問い合わせへの返し方、申し込みのしやすさ、困った時の案内、情報のわかりやすさまで含めて、顧客はその企業らしさを受け取ることになる。
サービスブループリントは、ブランドの約束を体験として届けるための道具である。どの接点で何を大切にするのか。社内では、どの判断や行動でそれを支えるのか。そのつながりを見えるようにする。
体験で選ばれるブランドをつくるには、表の表現と裏の運用を分けて考えないことが大切だ。サービスを設計することは、ブランドを日々の仕事の中で守り、育てることでもある。
FAQ
- サービスブループリントとは何ですか?
- サービスブループリントとは、顧客の行動と社内の動きを一枚で見える化し、体験と業務を同時に見直すための設計図です。部門のずれを減らし、直す順番を決めやすくします。
- ジャーニーマップと何が違うのか?
- 「感情だけでなく、提供する側も見る」と捉えることが要点です。ジャーニーとの違いを手がかりに、今ある取り組みや接点を一つずつ見直すと整理しやすくなります。
- 作成時に注意することは何ですか?
- まずは「細かくしすぎず、判断に使える粒度にする」という考え方で、一つの接点や判断に絞って試します。最初から全体を変えず、結果を見ながら少しずつ広げていく方法が現実的です。











