三菱電機 Mr.Slim

MITSUBISHI ELECTRIC

“設備”ではなく、“快適な空間体験”を支えるブランドへ

業務用空調に新しいコミュニケーションを導入し、顧客価値を再構築したプロジェクト
三菱電機の店舗・事務所用パッケージエアコン「Mr.Slim」は、長い歴史を持ちながらも、これまで本格的なブランドコミュニケーションが行われる機会は多くなかった。
一方で、オフィス、事務所での働き方や店舗空間のあり方が変化する中、空調に求められる価値も、単なる性能や機能だけではなく、「その空間でどのように過ごせるか」という体験価値へと変化しつつあった。
本プロジェクトでは、業務用空調を“設備”としてではなく、“快適な体験を支える存在”として再定義し、顧客が本質的に得られるベネフィットを軸に顧客とのコミュニケーションを再設計した。Web、映像、写真、ブランド表現を横断し、Mr.Slimの価値を新しい視点で伝えるブランドプロジェクトを推進している。

課題

高い性能を持ちながら、価値が機能としてしか伝わっていない状態

Mr.Slimは、店舗やオフィスなど多様な空間を支えてきた業務用パッケージエアコンとして、長年にわたり高い性能と信頼性を提供してきた。しかし、その価値は主に機能やスペックを中心に語られることが多く、利用者が実際に得る体験やベネフィットまで十分に伝えられているとは言い難い状態にあった。 特に、業務用空調は設備として扱われやすく、「空気を快適にするもの」という以上の価値が見えにくい領域でもあった。そのため、比較検討においても性能や価格といった要素が中心となり、「その空間でどのような時間を過ごせるのか」「利用者にどのような体験を提供できるのか」という視点が十分に共有されていなかった。 また、三菱電機のエアコンブランドとしては、一般消費者向けの「霧ヶ峰」の認知が非常に高い一方、業務用空調であるMr.Slimは、その実績や価値に対して十分に光が当たっているとは言えない状況にあった。 本来、空調は単なる設備ではなく、人が過ごす空間そのものの質に深く関わる。しかし、その本質的な価値を伝える表現が不足していたことが、このプロジェクトの出発点となっている。

解決

快適さを、顧客が得る本質的なベネフィットとして再構築する

本プロジェクトでは、まず業務用空調の価値を、機能や性能ではなく「人がどのような体験を得るのか」という視点から見直した。 空調によって生まれる快適な環境は、単に温度を調整することではなく、働く人の集中力や安心感、店舗を訪れる人の居心地の良さなど、空間全体の体験価値に大きく関わっている。そこで本プロジェクトでは、「快適さ」という言葉を、単なる性能表現ではなく、顧客が本質的に得るベネフィットとして再定義している。 そのうえで、Webサイト、映像、写真表現を含めたブランドコミュニケーション全体を再構築した。単に製品の特徴を説明するのではなく、空調によって生まれる空間体験や、人が自然に過ごせる環境を感じ取れる構成とすることで、設備機器としてではなく、空間価値を支えるブランドとしての印象形成を目指している。 また、本プロジェクトでは、プロジェクトコアメンバーや生産現場と連携しながら、BtoB領域においても「顧客体験」を軸にしたコミュニケーションを追求した。性能やスペックの優位性だけではなく、「なぜその空間が快適に感じられるのか」という本質的な価値へ視点を転換することで、これまでの業務用空調には少なかった、一つのブランドとしてのアプローチを導入している。

結果

性能ではなく、“快適さ”という体験価値で選ばれるブランドへ

これらの取り組みにより、Mr.Slimは単なる業務用空調設備としてではなく、「人にとって快適な空間体験を支える存在」として、新しい価値を提供するブランドへと進化している。 ユーザーは単に製品性能を比較するのではなく、その空調によってどのような空間が生まれ、どのような時間を過ごせるのかを具体的にイメージできるようになっている。結果として、機能そのものではなく、「そこで得られる体験」を軸に価値が理解される状態が生まれている。 また、これまで大きくブランドコミュニケーションが行われてこなかった業務用空調領域において、Web、映像、写真を横断した一貫したブランド表現を実現したことは、社内外においても大きな反響を生み出した。 さらに、本プロジェクトを通じて、「設備を売る」のではなく、「顧客体験を設計する」という視点は、BtoB領域における新しいブランド表現のあり方を示すことにつながっている。 結果として、このプロジェクトは単なる製品プロモーションにとどまらず、業務用空調における新しいブランド価値のあり方を提示する取り組みとなった。 本プロジェクトは、「快適さ」を単なる性能ではなく、人が本質的に得る価値として捉え直そうとするクライアントチームの強い意志によって支えられていた。 顧客体験やブランド価値に真摯に向き合う姿勢は、私たちにとっても深く印象に残るものとなっている。

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