TOMAMU the WEDDING

トマムウェディング

ロケーションではなく、体験で選ばれるウェディングへ

星野リゾート トマムのウェディングは、雲海や自然環境といった魅力的なロケーションを備えながらも、その価値が十分に言語化されておらず、他のリゾートウェディングと同じ基準で比較されやすい状態にあった。本プロジェクトでは、結婚式を一日限りのイベントとしてではなく、滞在全体を通じた体験として再定義することで、「どこで挙げるか」ではなく「どのような時間を過ごすか」という観点で選ばれる状態を目指した。
そのうえで、ユーザーが実際に体験する時間の流れに沿って構造を再設計し、検討段階から滞在のイメージを具体的に描けるような導線とコンテンツを構築している。結果として、サイト上での体験から現地での体験に至るまで一貫したブランド体験が生まれ、トマムならではの価値が意思決定の基準として機能する状態を実現した。

課題

魅力はあるのに、「なぜ選ぶか」が伝わっていない

星野リゾート トマムのウェディングは、雲海や豊かな自然環境といった印象的なロケーションを備えており、リゾートウェディングとしての魅力は十分に備わっていた。一方で、その魅力は主に写真やビジュアルを通じて伝えられており、「なぜトマムで結婚式を挙げるのか」という問いに対する答えが、明確なかたちで示されていない状態にあった。

ユーザーはサイトを訪れた際に、美しい風景や施設の雰囲気を直感的に理解することはできるものの、それが自分たちにとってどのような時間になるのか、どのような体験として記憶に残るのかまでは具体的にイメージしきれない。そのため、検討を進める中で、他のリゾートウェディングと同じ土俵で比較されやすく、ロケーションや見た目の印象といった分かりやすい要素で判断される傾向があった。

本来トマムが持つ価値は、単なる景観の美しさにとどまらず、滞在を通じて得られる体験の質や、時間の過ごし方そのものにある。しかし、その価値が言葉や構造として十分に整理されていなかったため、ユーザーの意思決定において有効に機能していなかった。

結果として、「魅力は伝わっているが、選ばれる理由としては成立していない」という状態が生まれていた。施設としてのポテンシャルと、ユーザーが受け取る理解との間にずれが生じていたことが、このプロジェクトにおける出発点となっている。

解決

ウェディングを「その日のイベント」から滞在体験へ捉え直す

本プロジェクトでは、まずウェディングの捉え方そのものを見直すことから着手した。一般的に結婚式は一日限りのイベントとして認識されることが多いが、トマムにおいては、その前後の滞在も含めて体験としての価値が成立している。そこで、結婚式単体を訴求するのではなく、滞在全体を通じてどのような時間が過ごされるのかを軸に、価値の定義を組み替えている。
この再定義に基づき、ユーザーが実際に過ごす時間の流れに沿って、体験を一つのストーリーとして捉え直した。到着した瞬間の空気感や期待、滞在の中で少しずつ高まっていく気持ち、挙式当日の特別な時間、そしてその後に残る余韻までを含めて設計することで、「どんな一日になるか」ではなく「どんな時間を過ごせるか」が自然と伝わる構造を目指している。
また、検討段階におけるユーザーの思考や感情の動きにも着目し、情報の出し方や順序を再設計した。初めてトマムを知る段階から、具体的に検討を進める段階へと移行する中で、必要とされる情報や感じ方は変化していく。その変化に合わせて、段階的に理解が深まり、納得感が積み上がるように構成を整えている。
Webサイトにおいては、単に情報を整理して提示するのではなく、体験の流れをなぞるように読み進められる構成へと転換した。ページを追うごとに、時間帯やシーンが移り変わり、その場にいるかのような感覚を持てるよう設計している。写真やコピーも、それぞれが体験の一部として機能するよう配置され、ユーザーが自分たちの時間を重ねながら読み進められる状態をつくっている。
その結果、ユーザーは情報を理解するだけでなく、自分たちがその場でどのように過ごすのかを具体的に思い描けるようになり、検討そのものが一つの体験として成立する構造が生まれている。

結果

「場所の良さ」ではなく「過ごす時間」で選ばれる

これらの取り組みにより、トマムのウェディングは単なるロケーションの魅力としてではなく、「どのような時間を過ごせるか」という観点で理解されるようになった。ユーザーは挙式当日だけでなく、その前後を含めた滞在全体を具体的にイメージできるようになり、自分たちがその場で過ごす時間や空気感を、よりリアルに思い描ける状態が生まれている。
サイト上の体験もまた、単なる情報取得のプロセスではなく、一つのブランド体験として設計されている。ページを読み進める中で、景色の変化や時間の流れ、そこで生まれる感情の動きを自然に追体験できる構成となっており、ユーザーは「理解する」のではなく「感じ取る」かたちで価値を受け取る。結果として、検討段階においてすでにトマムでの時間を疑似的に体験している状態がつくられている。
こうした体験の積み重ねにより、比較検討の軸も変化している。従来は価格や立地、見た目の印象といった要素で判断されることが多かったが、滞在全体の過ごし方や、その場で得られる体験の質が意思決定の基準として機能するようになった。ユーザーにとっては「どこで挙げるか」ではなく、「どのような時間を過ごしたいか」という問いに対する選択へと変わっている。
また、施設が本来持っている価値とコミュニケーションの一貫性が高まったことで、接触するすべてのタッチポイントにおいてブランドの印象が揃い、体験としての連続性が生まれている。サイト閲覧から現地での体験に至るまで、一貫したストーリーの中で価値が伝わる状態が整えられた。
結果として、このプロジェクトは単なるウェディングサイトの制作にとどまらず、ユーザーがブランドと出会い、理解し、選択するまでの一連の体験そのものを設計する取り組みとなっている。情報を届けるだけではなく、「選ばれる理由」を体験として成立させることで、継続的に価値を生み出す基盤が構築された。

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