• 2022.10.6
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WEB3.0とDAO

今回はWEB3.0と2022年のバズワードと言われているDAOについて紹介します。 この2つを聞いてピンと来ない方、何のことだか分からない方も多いと思います。 しかし、スマホやSNSのように、知ってて当たり前の未来になることは確実だと言われています。 この記事をきっかけに少しでも未来を考えるきっかけになればと思います。 前半の記事では主にWEB3.0について紹介し、後半でDAOについて紹介していきます。 それではどうぞ。

WEB DESIGNER

R.S

WEB3.0=ポストスマホ時代

WEB3.0=ポストスマホ時代

早速ですが、WEB3.0とはどういったものなのでしょうか。
ざっくりいうとGAFAMの次の時代だと言われています。
GAFAMとは、アメリカの大手IT企業である

  • Google
  • Apple
  • Facebook(META)
  • Amazon
  • Microsoft
 

の5社の頭文字をとった用語です。
元々は「GAFA」と呼ばれておりましたが、最近ではMicrosoftが追加され「GAFAM」と呼ばれることが多くなりました。
この記事を読んでいる方の中にも、通勤時はスマホでYoutube(=Googleのサービス)やInstagram、facebook(=Facebookのサービス)を見て、仕事ではAppleのPCでWordやExcel(=Microsoftのサービス)を使って作業をする、そして休日にはAmazonでネットショッピング、なんて人も多いのではないでしょうか。
スマホ時代に世界のTOPになった企業がGAFAMです。
しかし、ポストGAFAM時代の幕開け、それがWEB3.0と言われています。
つまり、WEB3.0=ポストスマホ時代と考えられます。

ではスマホがなくなるとどうなるのでしょうか。
リアルよりバーチャルにいる時間が増える、と言われています。
今でもバーチャルに触れる機会があると思いますが、あくまでもリアルライフを充実させるためのサポート的なバーチャルでした。
これがWEB3.0の時代になると、リアルよりバーチャルで生活する時間が長くなるのです。
映画『レディ・プレイヤー1※1※1自らの姿をアバターに変え、さまざまな理想を叶えることのできるVRの世界「オアシス」。その創設者の死後、オアシスの3つの謎を解いた者に莫大な財産とその仮想世界を譲るという遺言が発表される。そして全世界を巻き込む争奪戦に、17歳の少年が挑む物語。 』を知っている方はその世界観だと考えると想像しやすいかもしれません。
では、WEB3.0の未来が本当に来るのかを、WEB1.0とWEB2.0が何だったのかを紐解くことで確かめたいと思います。

※1 自らの姿をアバターに変え、さまざまな理想を叶えることのできるVRの世界「オアシス」。その創設者の死後、オアシスの3つの謎を解いた者に莫大な財産とその仮想世界を譲るという遺言が発表される。そして全世界を巻き込む争奪戦に、17歳の少年が挑む物語。

WEB1.0とWEB2.0で何が変わったのか

WEB1.0は1990年〜2004年ごろまでを指します。
WEB1.0ではデバイスの中心はPC、データはテキスト形式でデータ処理はサーバーが行っていました。
PCでただホームページやブログでテキストを読むだけ、画像や動画は重くて見れない、そんな時代がWEB1.0です。
その次に提唱されたのがWEB2.0で、2005年〜2020年ごろまでを指します。
WEB2.0が提唱された2000年代中頃に該当する具体的な技術やサービスとしては、ウィキ(Wiki)やSNS、ブログ、ソーシャルブックマークなどがあります。
そして、2007年にスマートフォンが登場したことにより、それらがより身近になったのがWEB2.0時代です。
WEB2.0では、デバイスの中心がスマホになり、SNSを見ることが主流となりました。
そして、SNSの登場でWEB1.0では見られなかった画像や動画が身近なものとなりました。
そんなSNSと共にWEB2.0の大きな発明となったのがクラウドによるデータ処理です。
この技術により、データはサーバーでアナログ的に管理するのではなく、クラウドに上げて管理する時代に変わりました。
まとめるとこうです。

【WEB1.0】

  • デバイス→PC
  • データ→テキスト
  • データ処理→サーバー
 

【WEB2.0】

  • デバイス→スマホ
  • データ→SNS
  • データ処理→クラウド
 

ではWEB1.0からWEB2.0で本質的に何が変わったのか。
それは、“情報を閲覧する時代(WEB1.0)”から“情報を交換する時代(WEB2.0)”になったということです。
限られた人しかサイトを作ることができなかったWEB1.0から、SNSで誰でも簡単に動画や画像を公開できるWEB2.0になりました。
つまり発信が民主化されたのです。
これがWEB1.0からWEB2.0への進化の本質だと言われています。

WEB3.0のデバイスとは

それでは、WEB3.0へ進化することの本質とは一体何なのでしょうか。
まずデバイスの中心がスマホからVRへと変わるだろうと言われています。
もうすでにPlayStationVRやOculusといったヘッドギア型のVRデバイスが安価に売られています。
そして、より没入感のある世界に入れるよう進化したVRデバイスが次のデバイスの中心になることは確実だとも言われています。
中にはあんな大きくて重たいものがスマホのように普及するはずがない、と思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、スマホは元々肩に大きな電話を引っ掛けて話す、移動型電話でした。
それがPHSやガラケーを経て、スマホになったことで今では誰もが手放せないデバイスとなっています。
そう考えると、今のVRデバイスも将来的には小型、軽量化が進み、確実に進化していくと考えられるのではないでしょうか。
そして、その進化したVRデバイスの先にはメタバースにより、実在感の高まった世界が広がります。

メタバースが実在感を高める

人間は実在感が高まれば必ずそちらを見るだろうと言われています。
つまり、進化したVRデバイスが簡単に、誰でも手に入るようになったら、人はスマホではなくVRデバイスによるメタバースの世界を選ぶとも考えられます。
その理由をテレビ電話の事例で説明したいと思います。

かつてテレビ電話といえばカクカクして、声が遅れて来て、画質も荒いものでした。
そんなテレビ通話なら音声通話で良い、と思った方も多いはずです。
しかし、ZOOMの登場でそれが一変しました。
リアルタイムで顔を見ながら打ち合わせができるようになりました。
それにより、移動せずとも、家でPCを起動させ、上半身だけ着替えれば打ち合わせができるようになりました。
そして、この手軽さを経験した人は以前の打ち合わせ形態に戻ることができなくなりました。
これは画質が良くなり、タイムラグも少なくなったことで、打ち合わせに必要な最低限の実在感をクリアしたからだと考えられます。
しかし、リモート飲み会に置き換えるとどうでしょうか。
実際にリモート飲み会をしたことのある方の中には、飲み会だったら実際に会って話がしたいと感じた方が多いのではないでしょうか。
それも画質=実在感の問題だと言えます。
言い換えると、画質とネットの繋がりがさらに良くなり、実在感が高まればリモートでも問題なく飲み会ができる、とも考えられます。
それを叶えてくれるのがメタバースなのです。

では、メタバース上で何を行い、何が変わるのでしょうか。
見て、話せる、それは今でも可能です。
しかし、そこに進化した技術が加わることでこれまで実現し得なかったことができるようになります。
その技術こそが「ブロックチェーン」です。

WEB2.0からWEB3.0への進化の本質とは

ブロックチェーンと聞いて、仮想通貨や暗号資産の技術を思い浮かべる人がいるのではないでしょうか。
しかし、仮想通貨や暗号資産はブロックチェーンの基本的な技術に過ぎません。
このブロックチェーンの技術を使ってさらにできることが増えて来ており、その総称が「WEB3.0」です。
では何ができるようになったのか、それは「お金の移動」「所有権の移動」「契約の移動」です。
そして、それらがNFT(Non-Fungible Token:大体不可能なトークン)や仮想通貨と呼ばれています。
つまり、WEB3.0になってバーチャル空間で経済活動ができるようになった、ということです。
WEB2.0の情報交換の時代からWEB3.0では価値交換の時代へ、これがWEB3.0への進化の本質とも言えます。

バーチャル空間で生活が可能になる

冒頭で、リアルよりバーチャルにいる時間の方が長くなり、映画『レディ・プレイヤー1』の世界が来る、とお伝えしました。
それを聞いて、「そんなのできるはずがない」と思った方も多いはずです。
それもそのはず、これまでのバーチャル空間ではできないことが多かったからです。
エンタメを見たり聞いたりコミュニケーションは取れたものの、物を売ったり買ったりという基本的な生活ができませんでした。
しかし、その生活をブロックチェーンの技術が可能にしました。
ここで何ができるようになったのかをご紹介します。
まず現実世界におけるお金は仮想通貨になりました。
次に金融サービスはDeFi(Decentralized Finance:分散型金融サービス)によって銀行を介さなくても送金など金融サービスが受けられるようになりました。
さらに、NFTによってデジタルデータの所有権を証明・確認できるようになりました。
まとめると

  • 現実:お金→仮想:仮想通貨
  • 現実:金融サービス→仮想:DeFi(Decentralized Finance:分散型金融サービス)
  • 現実:所有権→仮想:NFT(Non-Fungible Token:代替不可能なトークン)
 

これによって、お金がある⇔お金を移動できる⇔物が買える状態になりました。
そして、集めたお金を使って集団を組織し、利益を上げ、分配することで会社が始まります。
つまり、メタバース上に株式会社ができるということです。
このメタバース上の株式会社がDAO(Decentraliized Autonomous Organization:自律分散型組織)なのです。

最後に

WEB3.0についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
横文字が並んでいたり、聞き馴染みのない言葉が多く出てきて難しいと感じた方が多かったかもしれません。
しかし、今のうちにWEB3.0について理解しておくことがとても重要です。
この先10年、15年をWEB3.0について理解をした上で迎える人と、WEB3.0を理解していない状態で迎える人とでは、ビジネスチャンスの広がり方が圧倒的に変わって来ると思います。
WEB2.0時代でそのビジネスチャンスを掴んだのが、インスタグラマーやYoutuber、そしていち早くスマホをうまく巻き込んだビジネスを展開した企業でした。
ですので、この先のビジネスに活用するためにもWEB3.0の知見を深めることをおすすめします。
次回は後半戦として、WEB3.0を代表する技術・ブロックチェーンが可能にした新たな組織形態、DAOについて紹介します。

【参考文献】
國光宏尚(2022)『メタバースとWEB3.0』エムディエヌコーポレーション

【参考URL】
『Web 2.0とは - 意味をわかりやすく - IT用語辞典 e-Words』
https://e-words.jp/w/Web_2.0.html

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